地域に根ざしたインクルーシブ教育
| 著者 | 野口 友康(著/文) |
| 出版社 | 明石書店 |
| 発売日 | 2026年5月21日 |
| ページ数 | 368ページ |
| 判型 | A5判 |
| ISBN | 9784750361291 |
障害のある子どもたちを通常教育に包摂するインクルーシブ教育。本書は、日本の先進的事例として知られる大阪市立大空小学校の教育実践を詳細に分析するとともに、イギリス、カナダ、そして東アジア3カ国(日本・中国・韓国)におけるインクルーシブ教育の動向を探ります。国際比較の視点から、障害者権利条約の解釈、各国の歴史的変遷、そして実現への課題や困難性を多角的に検証。理論と現実の両面から、真のインクルーシブ教育の在り方を問いかける、教育関係者必読の一冊です。
この本の注目ポイント
✔ 大空小学校の実践に学ぶ地域密着型インクルーシブ教育
すべての子どもを受け入れる教育で注目される大阪市立大空小学校。本書では、この先進的な事例を丁寧に分析し、地域に根ざしたインクルーシブ教育がどのように実現されているのかを明らかにします。日本における具体的な成功モデルとして、多くの示唆を与えてくれます。
✔ 国際比較で見える各国の取り組みと課題
イギリス、カナダといった欧米諸国に加え、中国・韓国といった東アジアの事例も詳細に検討。障害者権利条約の解釈や各国の歴史的変遷を踏まえた国際比較により、日本のインクルーシブ教育が直面する課題と今後の方向性が見えてきます。
✔ 理論と実践を架橋する最新の分析
インクルーシブ教育の国際的動向と理論的枠組みを整理しつつ、実際の教育現場における実現の障壁や困難性についても論じます。障害者権利委員会の見解や先行研究のレビューを通じて、理論と現実のギャップを埋める道筋を示します。
目次
1.インクルーシブ教育の理論と現実
2.大空小学校に関する先行研究
3.調査手法
4.本書の構成
第Ⅰ部 インクルーシブ教育の国際的動向と東アジアにおける歴史的変遷
第1章 インクルーシブ教育の国際的動向とインクルーシブ教育の実現の課題・困難性に関する論点整理
1.インクルーシブ教育の国際的動向
2.障害者権利条約(CRPD)第24条の解釈
3.インクルーシブ教育の実現の障壁に関する障害者権利委員会の見解と先行研究レビュー
第2章 中国の障害のある子どもの教育の歴史的変遷とインクルーシブ教育
1.中国の障害のある子どもの教育に関する施策の変遷
2.特殊学校と通常学級の随班就読で教育を受ける子どもの推移
3.障害者権利条約に関するパラレルレポート、質問と応答、総括所見
4.中国のインクルーシブ教育の実現への課題
第3章 韓国の障害のある子どもの教育の歴史的変遷とインクルーシブ教育
1.韓国の障害のある子どもの教育に関する施策の変遷
2.韓国における特殊教育を受ける子どもの推移
3.障害者権利条約に関するパラレルレポート、質問と応答、総括所見
4.韓国のインクルーシブ教育の実現への課題
第4章 日本における障害のある子どもの教育の歴史的変遷とインクルーシブ教育
1.日本の障害のある子どもの教育に関する施策の変遷
2.日本における特別支援学校・特別支援学級・通級で教育を受ける子どもの推移
3.日本型インクルーシブ教育とは
4.障害者権利条約に関するパラレルレポート、質問と応答、総括所見
第Ⅱ部 事例研究
第5章 大阪市立大空小学校
1.大空小学校の歴史とあゆみ
2.第1ステージ前半――開校時から2009年度までの4年間
3.第1ステージ後半――2010年から木村泰子の退職(2015年春)までの5年
こんな人におすすめ
- インクルーシブ教育に関心のある教育関係者・研究者
- 特別支援教育や通常学級で障害のある子どもと関わる教員
- 共生社会の実現を目指す行政担当者や政策立案者
- 教育学を学ぶ学生や保護者の方々
著者について
野口友康氏は、インクルーシブ教育の研究において豊富な知見を持つ研究者。特に日本国内の先進的事例の分析と国際比較研究に強みを持ち、理論と実践の両面から教育の包摂性を探求しています。本書では、綿密なフィールド調査と国際的視野に基づいた分析を展開しています。
まとめ
地域に根ざしたインクルーシブ教育の実現に向けて、日本と世界の事例を多角的に分析。共生社会を目指すすべての人に示唆を与える必読書です。


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