『離婚したいアナタへ』柴門ふみが描く令和の夫婦模様—セックスレスと向き合う二人

コミック・雑誌

3秒で分かる要約

★★★★☆
おすすめ度
スコア: 4.0/5.0
難易度: 読みやすい

こんな人向け:

  • 現代の夫婦関係に悩む人
  • 恋愛・結婚について深く考えたい人
  • 柴門ふみの作品が好きな人
  • 群像劇が好きな人
読む目安:2時間

本書の読みどころ

『東京ラブストーリー』の柴門ふみが令和の夫婦関係の本質に迫る新作。セックスレスに悩む夫婦の切実な葛藤を通じて、結婚とパートナーシップの意味を問う物語です。

今こそ読む価値のある一冊。

結論:この本はこんな人に刺さる

どんな本?

セックスレスに悩む厚志が離婚相談所を訪れたことで始まる、複数の夫婦の人生が交差する物語。受付の希美は元・国民的アイドルで、彼女もまた同じ悩みを抱えていた。

結婚と離婚の狭間で揺れ動く人々の選択と葛藤を、柴門ふみが丹念に描き出します。前作に続く第二集となります。

新刊Hubがこの本を紹介する理由

セックスレス、夫婦関係の冷却化といった現代社会の深刻な課題を、娯楽作品として描ける柴門ふみの筆力は唯一無二です。アイドル文化との接触や東京生活の多様性も交えながら、単なる恋愛小説の枠を超えた人間ドラマに仕上がっています。

SNSで話題となった前作に続く第二集は、結婚観の転換期にある読者にとって必読です。

あらすじ

セックスレスに悩む厚志は、偶然見かけた離婚相談所を訪ねる。そこで出会ったのは、受付の中塚希美—かつては国民的アイドルとして活躍していた彼女もまた、夫とのセックスレスという同じ悩みを抱えていたのだ。

夫の浮気の影に苦しむ希美。その苦しみに背中を押した友人エリカの勧めで、希美は厚志に電話をかける。

やがて二人はホテルの一室へ…。

しかし、その先にあるのは、簡単な解答ではない。結婚したい、結婚したくない。

離婚したい、離婚したくない。全てのパートナーシップに悩む人たちの複雑な思いが交錯する、令和の東京を舞台とした群像劇。

この本の魅力

魅力① セックスレスという現代的課題を正面から描く勇気

多くの小説が回避するセックスレスというテーマを、柴門ふみは恥じらいなく丁寧に描きます。それは単なる肉体的な問題ではなく、信頼、コミュニケーション、愛情の本質に関わる深い葛藤として機能しています。

読者は登場人物たちの切実な思いに引き込まれ、自分たちの関係を内省する機会を得るのです。

魅力② 多角的視点から見える夫婦関係の複数解

この物語には『正解』がありません。厚志と妻、希美と夫、それぞれが異なる立場から葛藤し、選択します。

ひとつの事象が複数の視点から描かれることで、人間関係の複雑さと多様性が浮き彫りになります。読者は判者ではなく、すべての登場人物の苦悩に向き合うことになるのです。

魅力③ 『東京ラブストーリー』から続く著者の成熟と進化

若い恋愛の輝きを描いた初期作から30年以上。柴門ふみは結婚生活の現実、中年の葛藤、人生の選択という重いテーマへと歩を進めました。

その成熟した視点と、変わらぬ描写力は、読者の人生経験と共鳴し、深い感動をもたらします。

読んだ人の感想

『結婚って何だろう』『離婚って何だろう』と何度も問い直させられる物語です。厚志たちの選択を追いながら、気づいたら自分たちの関係について考えていました。

軽い気持ちでは読めませんが、だからこそ心に残ります。

こんな人におすすめ

  • 結婚生活に疑問や違和感を感じている人
  • セックスレスや夫婦円満について真摯に考えたい人
  • 柴門ふみの作品を追い続けるファン
  • 現代的なテーマを深く扱った文芸作品を求める読者

読む前に知っておきたいポイント

この作品は恋愛小説というより、現代人の夫婦関係の危機と向き合う大人向けドラマです。セックスレスや浮気といった生々しいテーマに直面するため、軽やかな読み物を期待するとギャップを感じるかもしれません。

一方、自分たちのパートナーシップに向き合いたい人、結婚や離婚について真摯に考えたい人にとっては、極めて示唆に富んだ物語になるでしょう。著者の洞察力と共感力が、複雑な人間関係を見事に照らし出します。

著者について

柴門 ふみ

離婚したいアナタへ

離婚したいアナタへ

著者柴門 ふみ
出版社小学館
発売日2026年6月30日
価格720円+税
ページ数208ページ
判型B6判
ISBN9784098640461

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柴門ふみの『あすなろ白書』や『東京ラブストーリー』が好きなら、当然この作品も必読です。また、瀬尾まいこの『そして、バトンは渡された』のように複数の視点から人生を描いた作品や、江国香織の大人の恋愛を扱った小説も好みの読者に推奨します。

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現代社会の夫婦関係に向き合う上質な物語。ぜひ手に取ってみてください。

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