山本直樹『五時』6年ぶりの完全新作――画業40年を経たエロティック表現の最前線

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3秒で分かる要約

★★★★☆
おすすめ度
スコア: 4.2/5.0
難易度: やや重い

こんな人向け:

  • エロティック・アートに関心のある読者
  • 山本直樹の作品ファン
  • 実験的な表現手法を求める大人の読者
  • 文学性とビジュアルを融合させた作品を好む読者
読む目安:2時間

本書の読みどころ

6年ぶりの新作『五時』は、巨匠・山本直樹が40年のキャリアで到達した最高度のエロティック表現。現代の不気味さと官能性が交差する短編集で、純粋な芸術性を求める読者に注目される一冊です。

結論:この本はこんな人に刺さる

画業40年を経てなお先鋭的な二次元エロス表現を続ける山本直樹の世界観に惹かれる読者、また文学的な深さとビジュアル表現の融合を求める成人読者に最適です。単行本未収録の「七時」も含まれ、コレクター価値も高い作品となっています。

どんな本?

『田舎』以来6年ぶりとなる山本直樹の完全新作『五時』。マンガ・エロティクス・エフで連載されてきた最新作品群を収録し、謎めいた部屋と登場人物との奇妙な関係性を描きます。

単行本未収録の短編「七時」も併録した224ページのA5判作品集です。

新刊Hubがこの本を紹介する理由

山本直樹という名匠が6年の沈黙を破って発表する新作であり、単なる商業的話題作ではなく、画業40年で到達した表現の深化を記録する重要な作品だからです。エロティック表現と文学的静謐さが共存する珍しい作風は、日本の成人向けマンガ表現の現在地を示す指標となり得る一冊として注目に値します。

あらすじ

捨てられる大量の本、入ってはいけない二階、ブラインドの向こう側から聞こえる謎の足音と歓声――。主人公の「わたし」は毎日その部屋に足を運ぶ。

静謐と官能が交差する空間で、何が起きているのか。登場人物たちは何を求め、何に惹かれているのか。

6つの時間軸を持つストーリーは、一見すると日常の光景に隠された、人間の根源的な欲望と喜びを浮かび上がらせていきます。

わたしはおうちに帰ることにした――その決断の向こう側にあるものは。

この本の魅力

魅力① 40年のキャリアで到達した官能表現の極致

山本直樹は長年にわたって二次元エロス表現の最前線を歩み続けてきました。本作『五時』は、その40年の画業を経て、単なる肉体的な描写ではなく、欲望そのもの、感覚そのもの、そして人間関係の不気味な美しさを一体化させた表現に到達しています。

覚醒と静謐が同居する世界観は、他の追随を許さない独自の芸術的位置を占めています。

魅力② 謎に満ちた空間構造がもたらす物語体験

ブラインドの向こう側、入ってはいけない二階、そして時間の曖昧性――。作品全体が一種の迷宮のような構造を持ち、読者は登場人物と共に謎めいた空間を探索します。

複数の短編形式でありながら、その断片的な時間軸が不思議な統一感を生み出す構成は、読み終えた後も想像の余地を残す、非常に現代的な物語手法です。

魅力③ 単行本未収録「七時」を含むコレクターズ・エディション

本作には『マンガ・エロティクス・エフ』で発表された最新作品群の他に、単行本初収録となる短編「七時」(8ページ)が併録されています。この追加作品により、『五時』という時間軸から『七時』へと物語が拡張される可能性があり、ファンにとって必携の資料的価値を持つ版となっています。

公開情報から想定できる読書体験

『五時』は感情的な満足感よりも、知的な想像力を刺激する作品です。公式情報から読み取れるのは、現代的な不気味さと官能性が交差する世界観であり、その曖昧さや秘密性こそが作品の本質であることです。

明快な結末よりも、読後の深い余韻を味わえる成人読者向けの作品といえるでしょう。

こんな人におすすめ

  • 山本直樹の作風に惹かれ、その新作を待ち続けていたファン
  • エロティック表現と芸術性の融合に関心がある読者
  • 物語の曖昧性や謎めいた世界観を好む成人読者
  • 日本のマンガ表現の現在地を知りたい研究者・評論家

読む前に知っておきたいポイント

この作品は従来の物語的な因果関係よりも、空間と感覚、そして時間の曖昧性を重視した構成になっています。明確な起承転結を求める読者よりも、視覚と文字による雰囲気表現を味わえる読者に向いています。

成人向けの内容を含むため、そうした表現に拒否感のない方の読書を前提としています。

目次

第1話「わたしは今日もこの部屋に来る」
第2話「一日目~三日目」
第3話「四日目~六日目」
第4話「あれから何日目になるのか憶えてない」
第5話「わたしはおうちに帰ることにした」
併録 単行本未収録レア短編「七時」(8P)

著者について

山本直樹

山本 直樹(やまもと なおき、1960年〈昭和35年〉2月1日 – )は、日本の漫画家。成人向け漫画を執筆する森山 塔(もりやま とう)、塔山 森(とうやま もり)の名義がある。

五時

五時

著者山本直樹
出版社太田出版
発売日2026年7月27日
価格1,700円+税
ページ数224ページ
判型A5判
ISBN9784778323431

類似作品

山本直樹の過去作『田舎』や『ひかりの跡』の独特な世界観に魅了された読者であれば、『五時』はその系統の最新作として必読です。官能と静寂が同居する芸術的なマンガ表現を求めるのであれば、ぜひ手に取ってみてください。

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山本直樹の6年ぶりの完全新作『五時』。気になった方はぜひお手に取ってみてください。

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