『マリスアングル』誉田哲也による警察小説シリーズ第十作、姫川玲子と新たなパートナーが挑む難事件

文芸

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3秒で分かる要約

★★★★☆
おすすめ度
スコア: 4.3/5.0
難易度: 読みやすい

こんな人向け:

  • 警察小説・ミステリー好きの読者
  • シリーズ既読者
  • 謎解きの快感を求める読者
  • 人間ドラマに興味がある読者
読む目安:4.5時間

本書の読みどころ

累計540万部超の警察小説シリーズ最新刊。捜査一課主任・姫川玲子とベテラン新入り魚住久江が、証拠隠滅された難事件に挑みます。

シリーズ初心者から常連ファンまで、この一冊で新しい捜査態勢の魅力を発見できます。

結論:この本はこんな人に刺さる

どんな本?

民家で発見された男性の遺体。徹底的に隠滅された証拠、途切れた捜査線。

謎に包まれた事件に、捜査一課主任・姫川玲子と新入りのベテラン・魚住久江が立ち向かう。

玲子の鋭い勘と久江の心に寄り添う聞き込みが織りなす捜査の果てに浮かぶのは、思いもよらぬ人物像。シリーズ十作目で新たな布陣が生み出す化学反応を描く警察小説です。

新刊Hubがこの本を紹介する理由

累計540万部を超える国民的警察小説シリーズが、新しいパートナーシップで新展開を迎えた注目作。シリーズの骨格を保ちながらも、ベテラン捜査員という異なるキャラクターが加わることで、主人公・姫川玲子の魅力が多角的に際立ちます。

文庫での最新刊となる本作は、長く愛されるシリーズの継続と進化を同時に示す一冊として、ミステリ・警察小説ファンが注視する価値があります。

あらすじ

警察捜査線が一本の糸もたどることができぬ、奇異な殺人事件。民家で発見された男性の遺体には、加害者が犯跡を完全に消し去った痕跡が残されていました。

新たに姫川班に配属されたのは、一見すると新人の立場ながら、実は豊かな人生経験を持つベテラン捜査員・魚住久江。玲子の鮮烈な直観力と、久江が人の心に寄り添うかのような聞き込み手法が次々と対峙する中、隠された動機、隠蔽されたストーリーが浮かび上がり始めます。

誰が、なぜ、この完全犯罪を遂行しようとしたのか。二人の捜査員が辿り着く真実は、誰もが予想しなかった地点にありました。

この本の魅力

魅力① シリーズの継続と革新を両立させた新パートナーシップ

本作の最大の見どころは、新入りベテラン・魚住久江というキャラクター造形です。年月を重ねてきた人物が捜査班に加わることで、姫川玲子という既存のキャラクターが持つ鋭さや勘が、より一層引き立つ構造になっています。

二つの異なる捜査スタイルが織り合わさる緊張感と相補性は、シリーズが十作目を迎えてもなお新しい物語を生み出せる源泉となっており、連作ミステリの進化形を示すものと言えます。

魅力② 完全犯罪に隠された意外な人物の登場

あらすじで示唆される「思いもよらぬ意外な人物」という約束は、警察小説における定番の面白さです。証拠が隠滅され、糸口がない状況からの真犯人特定の過程が、読み手を引き込む牽引力となります。

玲子の直観的な推理と久江の丁寧な人間関係把握という二つのアプローチが、どのように事件の核心へ到達するのか。その捜査プロセスそのものが本作の価値を形作っています。

魅力③ 464ページの圧倒的な情報量と読み応え

文庫判464ページという充実したボリュームは、警察小説として必要な捜査の綾、登場人物たちの人生背景、事件の層構造を丁寧に展開するための十分な紙幅を確保しています。

誉田哲也が培ってきた筆致で、単なる謎解き以上の、人間ドラマとしての深さを刻み込んだ一冊として機能する厚みです。

公開情報から想定できる読書体験

シリーズを経て成熟した警察小説の手法と、新しいキャラクターによる刷新が両立した作品として、本作は多角的な読書体験を提供します。

謎解きの爽快感を求める読者にも、人間関係の複雑さを味わいたい読者にも、段階的な満足度が設計されています。捜査という営みの本質が見つめられた一冊です。

こんな人におすすめ

  • 警察小説・捜査ものを愛読していて、シリーズを継続的に追いかけたい読者
  • 複数キャラクターの視点や相互作用によるドラマが好きな方
  • 謎解きだけでなく、登場人物の内面や人生背景に関心のある読者
  • 文庫本で厚みのある、読み応えのある一冊を求めている方

読む前に知っておきたいポイント

シリーズを通して楽しむことを前提に書かれていますが、本作は新キャラクター・魚住久江の登場が主軸となるため、新規読者にも入りやすい構成です。

ただし、姫川玲子というキャラクターの過去作での活躍を知っていると、より深い味わいが生まれます。警察小説的なリアリティを求める読者には最適ですが、謎解きの華やかさより、捜査過程と人間関係の積み重ねを重視する作風であることは知っておくと良いでしょう。

著者について

誉田哲也

誉田 哲也(ほんだ てつや、1969年8月18日 -)は日本の小説家。東京都板橋区出身、学習院中・高等科を経て学習院大学経済学部経営学科卒業。

出典:Wikipedia

マリスアングル

マリスアングル

著者誉田哲也
出版社光文社
価格1,000円+税
ページ数464ページ
判型文庫判
ISBN9784334110932

類似作品

警察小説で主人公チームが新しい仲間を迎えるプロセスを描く作品としては、『そして誰もいなくなった』の緊張感とは異なる、継続的な捜査態勢を楽しむタイプです。同じく連作警察小説の魅力を求める読者にお勧めします。

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シリーズファンはもちろん、新たな登場人物との出会いを機に警察小説の世界へ踏み込みたい方も、ぜひお手に取ってご覧ください。

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